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採用サイト分析の進め方|GA4で見るべき指標と改善アクション

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目次

採用サイトへのアクセスは増えているのに、応募数が伸びない。そんな状況に直面している採用担当者は少なくありません。「とりあえず求人媒体に掲載している」「採用サイトは作ったが、その後は更新するだけ」という運用になっていると、問題の所在を特定することすら難しくなってきます。

採用サイト分析とは、サイトのアクセスデータや行動データをもとに、求職者がどこで離脱し、何に興味を持ち、何に迷っているかを可視化する作業です。感覚ではなく数字を起点に、改善の仮説を立てられるようになります。

本記事では、採用サイト分析の基本的な考え方から、使うべき指標の読み方、具体的な改善アクションまでを体系的に解説します。分析が初めての方から、すでにGA4を導入済みの方まで参考にしていただける内容です。

採用サイト分析が必要な理由

採用サイトを持っている企業の多くが、公開後のデータをほとんど確認していません。制作会社に依頼して公開したら、あとは自動更新という運用になっているケースが典型です。しかしそれでは、サイトが「機能しているかどうか」さえわかりません。

採用市場では現在、候補者側の情報収集が本格化しています。マイナビの調査(『非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査』2024年7-8月)によれば、直近3年以内にアルバイトを探した人のうち85.9%がHP・採用サイトを閲覧していることが明らかになっています。つまり、採用サイトの品質がそのまま応募率に直結している状態です

分析をしなければ、離脱が多いページも、応募フォームの手前で止まっている候補者の存在も、見えないままです。逆に言えば、データを読む習慣さえつければ、改善すべき箇所が次々と浮かび上がってきます。

採用媒体への依存と採用サイト分析の関係

「求人媒体で十分では」という声もあります。確かに、媒体経由の応募には即効性があります。ただし媒体は、候補者が「興味を持った後」の情報収集に使われる採用サイトの代わりにはなりません。

採用媒体のデータは、媒体が管理しています。自社が見られるのは応募数くらいで、候補者がどのページを読み、何分間どのコンテンツに滞在したかは把握できません。採用サイト分析は、自社の採用活動を自社でコントロールするための基盤です

分析なしの改善は「当て感」になる

採用担当者から「サイトをリニューアルしたが応募が増えなかった」という話をよく聞きます。デザインを刷新した、写真を増やした、コンテンツを充実させた。しかし数字は変わらなかった。

こうした失敗の多くは、改善の起点がデータではなく印象だったことに原因があります。「おそらくここが問題だろう」という仮説を、確かめずに大規模なリニューアルに踏み切ってしまう。分析があれば、どのページで何が起きているかを先に特定してから、ピンポイントで手を入れられます。

関連記事:採用サイトとは?効果や作り方、成功のコツを事例とともに紹介

採用サイト分析で見るべき主要指標

採用サイト分析において、すべての指標が同等に重要なわけではありません。「何が見えれば意思決定できるか」を先に定義してから、必要な指標に絞って見ていくことが大切です。以下では、採用サイトの文脈で特に意味のある指標を整理します。

採用サイト分析でまず押さえるべき主要指標を、目的別に整理すると以下のようになります。

指標

何がわかるか

採用文脈での見るポイント

セッション数 / ユーザー数(UU)

サイトの量的な訪問規模

採用文脈ではUUを優先(同一従業員の重複訪問を排除)

流入チャネル

訪問者がどこから来ているか

直接流入が多い=既存認知層、オーガニック検索が少ない=新規リーチ不足

ページ別離脱率 / エンゲージメント

どのページで候補者が止まっているか

トップページとフォーム直前ページが要注視

フォーム到達率 / CVR

誘導と完了の両面の応募導線品質

到達率1〜3%、CVR50〜80%が一般的な目安

デバイス別の挙動

PC/スマホで体験差が出ていないか

若年層採用ではスマホ6〜7割が珍しくない

セッション数とユーザー数(UU)

セッション数は延べ訪問回数、ユーザー数(UU)は重複を除いたユニーク訪問者数です。採用サイトの場合、「何人に見られたか」という量の指標として機能します。

ただしセッション数が多いからといって、良い状態とは限りません。同じ人が何度も来ている場合(すでに従業員が頻繁に閲覧しているなど)、セッション数は膨らみますがユーザー数は増えません。採用文脈ではUUを優先して確認することをお勧めします

流入チャネルの内訳

訪問者がどこから来ているかを把握するのが流入チャネルの確認です。GA4では「オーガニック検索」「直接流入」「参照元」「SNS」「有料検索」などに分類されます。

採用サイトで注目すべきは「直接流入」の割合です。直接流入が多い場合、候補者がURLを直接入力するかブックマークから訪問しているケースが多く、すでに企業を知っている層が来ている可能性が高くなります。一方でオーガニック検索からの流入が少なければ、知名度があまりない企業に対して初めて企業名を検索するような候補者にはリーチできていないことがわかります。

ページ別の離脱率とエンゲージメント

離脱率とは、特定のページが「そのセッションの最後のページ」になった割合です(離脱数÷ページビュー)。GA4でもページ別の離脱は確認できます。なお、UAの「直帰率」は廃止され、GA4ではエンゲージメント率(10秒以上の滞在・複数ページ閲覧・キーイベント発生のいずれかが起きたセッション割合)が標準指標になっています。

採用サイトで離脱率が高くなりがちなのは、トップページと応募フォームの直前のページです。トップページで離脱が多い場合は、採用コンセプトや職種への誘導が機能していない可能性があります。応募フォーム直前での離脱は、情報が不足しているか、フォームへの心理的ハードルが高いことが原因として疑われます。

エントリーフォーム到達率とCVR

採用サイトにおける最も重要なコンバージョン指標が、エントリーフォームへの到達率と実際の応募完了率(CVR)です。

到達率はサイト訪問者のうち何%がフォームページにたどり着いたかを示し、CVRはフォームに到達した人のうち何%が実際に送信まで完了したかです。この2つを分けて見ることで、問題が「そもそもフォームまで誘導できていない」のか「フォームまで来ても離脱している」のかを切り分けられます

業種や職種によって相場は変わりますが、フォーム到達率が1〜3%、CVRが50〜80%程度が目安として引用されることがあります。自社の数字がそこから外れている場合は、どのステップで落ちているかを細かく追うことで、改善の優先順位が定まります。

デバイス別の訪問割合と挙動

採用サイトへのアクセスはスマートフォンからが多数派になりつつあります。特に若年層向けの採用では、スマートフォンからの訪問が6〜7割を超えるケースも珍しくありません。

デスクトップとスマートフォンを別々に分析することで、「PCでは問題ないのにスマートフォンでの離脱が極端に多い」という事態を早期に発見できます。レスポンシブ対応が不十分なページや、スマートフォン上で入力が難しいフォーム項目が原因になっていることが多く、デバイス分割なしでは見逃す可能性があります。

関連記事:採用サイトに必要な12のコンテンツとは?設計の流れについても解説

採用サイト分析に使うツール

分析ツールを選ぶ際には、「何を知りたいか」から逆算することが大切です。数値の集計だけであればGA4で十分ですが、候補者の行動を視覚的に確認したい場合はヒートマップツールを組み合わせる方が効果的です。

Google Analytics 4(GA4)

採用サイト分析の基本となるのがGA4です。無料で使えるにもかかわらず、セッション数・ユーザー数・流入チャネル・コンバージョン・ページ別の指標など、改善判断に必要なデータの大半をカバーしています。

導入で注意すべきは「イベント設計」です。GA4はページビューに加え、拡張計測機能でスクロール・離脱クリック・form_start/form_submit等を自動計測しますが、フォーム送信完了をキーイベント(旧コンバージョン)として認識させるには、計測したいイベントを管理画面で「キーイベント」に指定する必要があります。フォーム実装によってはform_start/form_submitが正しく発火しないこともあり、その場合はGTM(Googleタグマネージャー)でカスタムイベントを設計します。設定が不十分だと、表面的な訪問数しか把握できず、本当に知りたいCVRが見えなくなります

Google Search Console

Search Consoleは、検索エンジンからの流入に特化した分析ツールです。「どのキーワードで検索されて訪問されているか」「表示回数はあるがクリックされていないキーワードはないか」を確認できます。

採用サイトの場合、「会社名 採用」「会社名 求人」といったナビゲーショナルなクエリに加えて、「職種 勤務地 転職」などの汎用的な求人キーワードからどれだけ流入があるかを把握することが重要です。クリック率(CTR)が低いキーワードは、タイトルや説明文の改善余地があることを示しています。

ヒートマップツール

GA4が「どこまで見たか(スクロール深度)」「何回クリックされたか」を数値で示すのに対し、ヒートマップツールは実際の画面上でどこが見られているかを色の濃淡で可視化します。

採用サイトで特に有効なのが「クリックヒートマップ」です。候補者がどのリンクをよくクリックし、どのボタンを無視しているかが一目でわかります。「社員インタビューへの導線をわかりやすくしたつもりが、誰もクリックしていなかった」という発見は、ヒートマップなしでは気づきにくいタイプの問題です。

無料で使えるMicrosoft Clarityが代表的なツールで、セッション録画機能も備えています。候補者がサイト上でどう動いているかを動画として確認できるため、改善仮説の精度が上がります。

関連記事:採用サイト・採用ページのSEO施策13選|応募が増える戦略の基本を解説

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分析データから見えてくる改善ポイント

データを収集しても、そこから「何をすべきか」まで落とし込まなければ意味がありません。採用サイト分析で頻出する課題のパターンと、それぞれの対処方針を整理します。

トップページ離脱率が高い場合

トップページでの離脱が多い原因としてまず疑うべきは、「このサイトが自分に関係あるかどうか」の判断が数秒でできないことです。求職者はファーストビューで「職種」「勤務地」「企業の雰囲気」を直感的に判断しています。これが伝わらないと、次のページに進む前に離脱します。

改善の方向性は、ターゲットとなる候補者が「自分向けの情報だ」と認識できるコンテンツをファーストビューに配置すること。具体的には以下のような対応が考えられます。

  • 職種別の入口リンクをファーストビューで目立たせる
  • 採用コンセプトを一言で示すキャッチコピーを配置する
  • ターゲット人物像が読み取れる写真・ビジュアルに差し替える
  • 応募までのステップ数を明示し、心理的ハードルを下げる

情報整理の問題として捉えると手が打ちやすくなります。

特定の職種・事業部ページで離脱が多い場合

採用サイト全体の離脱率は正常でも、特定の職種ページだけ高い離脱が発生しているケースがあります。この場合は、そのページ固有の問題を掘り下げます。

よくある原因の一つが、求人票の情報量が他の職種と比べて薄いことです。給与・福利厚生・具体的な業務内容が不足していると、候補者が判断材料を得られずに離脱します。もう一つは、そのページへの流入元が不一致な場合です。「職種Aのキーワードで流入してきた候補者を、職種Bのページに誘導している」という状況は、ページ内容と検索意図のずれとして離脱率に表れます。

エントリーフォームの離脱率が高い場合

フォームページまで到達した候補者が完了しない場合、フォームそのものに問題があることがほとんどです。入力項目が多すぎる、スマートフォンで入力しにくい、住所の自動入力に対応していない、プライバシーポリシーへのリンクがわかりにくいなど、ユーザー体験の問題が積み重なっています。

一般的に、応募フォームに必要な入力項目は最小限に絞るほど完了率が上がります。「氏名・メールアドレス・電話番号・志望職種」のみで受け付け、詳細は面談後に収集するという設計にするだけで、CVRが大幅に改善するケースがあります

スマートフォンでの離脱率がPC比で著しく高い場合

同一ページでもスマートフォンとPCで離脱率に大きな差がある場合、デザインの問題よりもコンテンツの問題である場合が多いです。PCでは縦長の文章でも読まれやすい一方、スマートフォンでは1段落が長すぎると読み飛ばされます。

スマートフォン向けに最適化する際は、段落を短くする、小見出しを増やして読者が飛ばし読みできる構造にする、画像に代替テキストを入れて読み込みが遅い環境でも情報が伝わるようにするなど、表示環境に合わせたコンテンツ設計が有効です。

関連記事:欲しい人材を採用し続ける組織へ!採用ブランディングの進め方をざっくり解説

採用サイト分析を定着させるための運用体制

分析の効果は、一度実施して終わりではなく、継続することで出てきます。単発の分析で「課題を発見して改善した」としても、その改善が効いているかどうかは時系列でデータを追わないと判断できません。

月次レポートの作成習慣

採用サイトの分析は月に1回、定点観測する体制を作ることから始めるのが現実的です。毎月同じ指標を確認し、前月比・前年同月比で変化を把握します。月次で確認する指標を5〜7個に絞り込み、レポートの作成コストを下げることが継続のコツです

確認すべき最小限の指標としては、以下の5つが挙げられます。

  1. セッション数
  2. ユーザー数(UU)
  3. エントリーフォーム到達率
  4. CVR(応募完了率)
  5. 主要流入チャネルの内訳

これらだけでも、採用サイトが機能しているかどうかの基本的な判断はできます。

A/Bテストで仮説を検証する

「このボタンの文言を変えたら応募が増えるのではないか」という仮説を、印象だけで判断するのではなく実際のデータで検証するのがA/Bテストです。2種類のページを同時に表示して、どちらがより高いCVRをもたらすかを測定します。

採用サイトのA/Bテストで効果が出やすいのは、CTAボタンの文言(「応募する」vs「話を聞く」)、ファーストビューの画像(社員の写真vs職場環境の写真)、フォームの入力項目数(簡略版vs詳細版)などです。ツールとしては、Google Optimizeはサービスが終了しており(2023年9月)、現在は VWO / Optimizely / AB Tasty / Adobe Target などの代替ツールを検討することになります。

採用担当者とWebチームの連携

採用サイト分析が形骸化しやすい理由の一つは、「データを見ているのはWebチームだけ、採用現場には届いていない」という分断です。面接で候補者から「サイトのこのページが見づらかった」というフィードバックを得ても、それがWeb担当者に届かなければ改善されません。

定量データ(GA4の数字)と定性データ(候補者からの声)を組み合わせて改善仮説を立てるためには、月次の分析レポートを採用担当者と共有し、現場の感覚をデータに反映させる仕組みが必要です。採用広報とデータ分析を別の担当者が担っている場合でも、月に1回は同席して数字を確認する場を設けることが、改善サイクルを回すうえで重要です

関連記事:採用ブランディングで優秀な人材を惹きつけるには?戦略設計から実践まで

採用サイト分析と改善はコンマルクにご相談ください

採用サイトの分析から改善まで自走できる体制を作るには、ツールの選定・設定・データの読み方・改善施策の立案と、複数のスキルが必要になります。社内リソースが限られている場合や、分析の質を高めたい場合は、専門家への相談が選択肢になります。

コンマルクでは、GA4・Search Console・ヒートマップツールを活用したアクセス解析・Webコンサルティングサービスを提供しています。Looker Studioを活用した定期レポートの設計から、サイト改善施策の立案・実行まで、採用サイトの成果に向けた一気通貫の支援が可能です

「数字は取れているが、何を改善すべきかわからない」「分析ツールを導入したが活用できていない」といったお悩みをお持ちの場合は、まずは無料相談からご連絡ください。

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よくある質問

採用サイト分析は何から始めればよいですか?

まずはGA4の導入と、エントリーフォームのコンバージョン計測設定を整えることから始めます。次に、月次でセッション数・UU・流入チャネル・フォーム到達率・CVRの5指標を見る習慣を作るのが現実的な第一歩です。ヒートマップツールやA/Bテストの導入は、基本指標を読めるようになってからで十分間に合います。

GA4だけで分析は十分ですか?

「数値で何が起きているか」を把握する目的であれば、GA4でほぼカバーできます。ただし「なぜそれが起きているか」までは数値だけでは見えません。クリックの分布や読まれている範囲を可視化したい場合はMicrosoft Clarityなどのヒートマップツール、文言や画像の良し悪しを比較したい場合はA/Bテストツールを併用すると、改善仮説の精度が上がります。

分析を始めてから応募が増えるまでどのくらいかかりますか?

サイトの状態と改善余地によりますが、データ取得開始から最初の改善実装までで1〜2カ月、改善効果が数値に表れるまでさらに1〜3カ月程度を見込むのが一般的です。明らかなフォーム離脱要因が特定できる場合は、より短期間でCVRが改善することもあります。

採用サイト分析を内製するべきか、外注するべきか迷っています

定常的な月次レポートの確認や軽微な改善は内製、計測設計・大規模な改善仮説立案・A/Bテスト運用は外部の知見を借りる、という分担が現実的です。社内に分析担当を置けない場合でも、最低限の指標を社内で見られる状態にしてから外注するほうが、外部支援の費用対効果が高くなります。

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米山拓真(ペンネーム:すめし)

SEOコンテンツディレクター・ストラテジスト。5,000記事以上のコンテンツ制作実績をもち、製造業から美容、テクノロジーまで幅広いジャンルにて集客・リード獲得実績多数。株式会社GIGの運営するLeadGrid Blogにて初代編集長を務める。コンマルクでは、SEOを軸としたコンテンツマーケティング戦略とWebマーケティングの実践知を発信する。

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