2026年AI×採用調査|AI時代における求職者の情報収集の実態と採用コミュニケーションのポイント5選
株式会社GIGでは、就職・転職活動における生成AIの活用実態を明らかにするため、直近半年以内に就職・転職活動をした新卒118名/中途118名を対象に「AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026」を実施しました。
同調査によれば、AI利用者のうち「 AIの回答をもとに応募を見送った」割合が中途で52.8%(新卒は22.7%)に達することが分かりました。AIの誤回答(ハルシネーション)により、企業が知らぬ間に候補者を失うかもしれないという、採用担当者には気になる結果です。このような「応募前離脱」のリスクに対し、採用広報ではどのような対策が可能なのでしょうか。
本記事では、1,000件以上の企業ブランディングや採用広報に関わってきたGIGの笠原が、「AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026」の調査結果を参照しながら、AI時代に採用広報戦略における5つのポイントを解説します。
株式会社GIG 経営推進室 Branding Director
笠原 章吾(かさはら しょうご)千葉大学工学部卒。認定ブランドマネージャー1級。リクルート代理店で人材営業と広告クリエイティブを経験したのち、ブランディングを専門とする制作会社で企業ブランディングと採用ブランディングの支援に携わる。関わった企業や案件はのべ1,000件以上、全国に展開するアミューズメント企業のリブランディングから町工場の採用ブランディングまで幅広い経験を持つ。
採用広報は、全体の流れを描いてから進めると手戻りが減ります。コンマルクは戦略設計からコンテンツ制作まで伴走します。

調査名:AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026(GIG)
調査期間:2026年7月〜8月
調査対象:直近半年以内に就職・転職活動をした新卒 – 118名(27卒・28卒) / 中途 – 118名(~35歳)
調査方法:インターネットオンライン調査
有効回答数:新卒118名 / 中途118名
※本調査を引用される際は、「AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026(GIG)」と明記のうえ、以下ページへのリンクをご掲載ください
https://goworkship.com/magazine/ai-recruiting-communication-survey-2026
1. 「一次情報」が絶対。採用サイトの充実が最優先
採用広報戦略の要となるのは採用サイトであり、何よりも重要です。
企業が公式に情報を提供する採用サイトは、求職者にとっては重要な「一次情報」。AIのアウトプットや口コミ、外部サイトなどで得られた情報を裏付ける根拠となります。
採用サイトに必要なコンテンツについては以下の関連記事に詳しいため、こちらも参考にしてください。
▶関連記事:採用サイトに必要なコンテンツ|特徴や制作のポイントを紹介
【ファクト】AIの誤情報で「応募見送り」:中途52%
求職者の企業調査において、新卒の18.6%、中途30.5%がAIを利用していると回答しています。そのうち、新卒では22.7%、中途では52.8%が「AIの回答をもとに、応募しないと判断した」と回答しており、事実確認を行わないまま判断が行われているのが実態です。とくに 中途の求職者にとって、AIツールは選考前のスクリーニング(絞り込み)手段となりつつあると言えます。
正しい情報を見ての判断ならまだしも、誤った情報をもとに応募を見送られてはやり切れません。できる限り対策したいところです。
AIが誤情報を生成・提示する原因としては、以下が考えられます。
- 公式情報(採用サイトに掲載されている情報)が少ないか、古くなっており正しくない
- 口コミサイトや求人媒体などの外部サイトに、誤った情報や古い情報が掲載されている
まずは公式サイトの情報を充実させ、AIによる誤情報の引用をできる限り抑えることを目指すべきです。
【ファクト】AI利用後、公式サイトなどで事実確認:新卒45.5%・中途55.6%
AIツールで企業情報を調べた求職者のうち、新卒の45.5%、中途55.6%は「AIの回答を確かめるため、公式サイト・採用サイトを調べた」と回答。「ハルシネーション」(事実と異なる誤情報を生成する)のリスクに対し、一次情報にあたってファクトチェックを行っていることがわかります。
さらに言えば、求職者が求める「ファクト」が採用サイトに掲載されていなければ、誤解を解けずに応募を見送られる可能性があると言えます。これを避けるためにも、採用サイトへの情報充実が不可欠です。
【ファクト】公式サイトや採用サイトを確認:新卒・中途の約8割
そもそも、調査に回答した新卒・中途のおよそ8割が、応募前に企業の公式サイトや採用サイトを閲覧したと回答しました。
応募を決める確実な判断材料となるのは、やはり採用サイトです。
AIに読まれやすいサイト設計になっているかも確認しよう
採用サイトに情報を掲載する際に、AIに読まれやすくするポイントも押さえておくとよいでしょう。
せっかく多くの情報を掲載しても、AIに読まれなければ引用してもらえず、外部サイトの誤情報を引用されるリスクがあります。
AIが情報を読み取りやすくなるサイト設計のポイントは、以下の5つです。
- CTAボタンの配置を固定化する
- 透明なオーバーレイ要素を削除する
- ボタンサイズを最適化する
- HTMLタグを最適化する
- フォームにラベルを設置する
それぞれについて詳細は以下の関連記事およびYouTubeで解説しています。ぜひご覧ください。
▶関連記事:AIエージェントに読まれやすいWebサイトのポイント5選|Google公式情報も解説
求人媒体・SNS・採用サイトで情報を統一する
採用サイトの情報を整えるのに加え、外部の求人媒体に掲載している情報やSNSに掲載した情報を統一することも重要です。
会社として公式に掲載している情報でも、それぞれの内容や事実にばらつきがあると求職者の信用を失います。AIが古い情報を引用し、実際と異なる情報を回答するリスクもあります。
面倒と思わず、公式で発信している情報が統一されているかはこまめに確認し、古くなった情報のアップデートを心がけましょう。
外部サイトの自社紹介も可能な範囲で整えたい
AIが誤情報を引用する原因の一つは、外部サイトに誤った情報が掲載されていることにあります。
ややハードルが高いですが、自社に関する誤った情報が掲載されているサイトを見つけたら、管理元に連絡をして削除や修正を依頼できると理想的です。
自社や採用に関するブランディングを保つためには、このような地道な対応も重要。100%でなくとも、できる範囲内で取り組んでみてください。
AI検索時代のブランディングについては、以下の関連記事とYouTubeにて詳しく解説しています。
▶関連記事:AIO・LLMO・AI検索時代に自社が選ばれるためのブランド設計【執行役員CMOが解説】
2. 顔写真つき社員インタビューでリアルなカルチャーを見せる
採用サイトに掲載すべき情報は、給与や福利厚生などの基本的な情報だけではありません。 会社で働く実態や社風がリアルに伝わる社員インタビューの充実は、採用広報において非常に効果的な施策です。
社員インタビューでは、個人のキャラクターを魅力的に伝え、できるだけ顔写真も掲載します。また、その人が会社でどのように成長してきたか、どのような働き方でどんな毎日を送っているのか、イメージできる内容に仕上がると理想的です。
社員インタビュー制作の具体的なポイントについては、以下の関連記事で詳しく紹介しています。
▶関連記事:社員インタビューは採用広報の要?制作フローやポイントを解説
▶関連記事:社員インタビュー実践マニュアル【質問例・ロープレ付き】
▶関連記事:社員インタビューの写真撮影の極意|プロ級写真を撮る3つのポイントとおすすめカット集
【ファクト】「社風・カルチャー」をAIに確認・相談した割合:新卒・中途ともに約4割
AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026実態調査では、「AIツールに、どのような内容を確認・相談しましたか。」という質問に対し、「社風・カルチャー」と回答した新卒・中途はともに約4割に及びます。
求職者は入社後のミスマッチを避けるため、組織のリアルな実態を探るためにAIを活用しています。AIが参照する口コミなどには、ネガティブな情報を含む場合も。採用サイトに公式の社員インタビューを載せることで、ネガティブに偏った情報だけが求職者の目に入ることを避けられるかもしれません。
【ファクト】「社風・雰囲気」についてAI情報との「ズレ」を経験した中途:41.7%
「AIツールで得た企業情報の中で、採用サイトや面談・面接の内容と異なっていた項目はありますか?」という質問では、中途の94.4%で相違が発生したことが明らかに。中でも「社風・雰囲気」についてズレを感じた中途が41.7%でした。
社風や雰囲気は抽象的なため、情報として正確に伝えるのは困難です。しかし、実際に働く社員の顔や語りを発信することで、その片鱗を見せることは可能です。採用サイトにさまざまな社員のインタビューを掲載し、会社のカルチャーを多角的に見せることが、ミスマッチの軽減に寄与します。
【ファクト】「インタビューに応じている社員の写真」で情報を信頼できると感じる中途:43.2%
43.2%の中途が、「インタビューに応じている社員の写真」によって情報を信頼できると感じると回答しています。
社員インタビューを掲載する際は、可能な限り社員の顔写真も合わせて掲載すると良いでしょう。
▶関連記事:社員インタビューの写真撮影の極意|プロ級写真を撮る3つのポイントとおすすめカット集
【ファクト】「良い面だけでなく、大変さや課題も書かれている」と情報を信頼できると感じる新卒:46.6%
46.6%の新卒が、「良い面だけでなく、大変さや課題も書かれている」ことで、情報を信頼できると感じると回答しています。
社員インタビューにおいて、自社に都合の良い美辞麗句ばかり並べるのはご法度です。仕事の大変さや会社の課題など、一見ネガティブに見える情報をリアルに伝えた方が、求職者の支持を得られる可能性があります。
求められているのは「情報の透明性」です。今の時代は採用サイトのみならず、インターネット上の口コミサイトやSNSなどで、社員や元社員の生の声を見ることもできます。都合の悪い情報を隠すのではなく、いつか自社で働いてくれるかもしれない求職者に向け、実態を真摯に開示しましょう。
▶関連記事:社員インタビューは採用広報の要?制作フローやポイントを解説
【ファクト】中途が応募をやめた理由の最多は「キャリアパスがイメージできない」:37.3%
中途が応募をやめた理由として、「キャリアパスがイメージが得られなかった」が37.3%で最多でした。中途採用向けにはキャリアパスをイメージさせるようなコンテンツを優先して制作するのが一つの対策と言えます。
たとえば社員インタビューにおいて、現在の仕事だけでなく、入社時から現在までのステップや、今後のビジョンまで取り扱ってみましょう。
職種や性別、プロパー/中途、社歴など、多様な社員のキャリア事例を豊富に取り扱うことで、中途に対する魅力づけができます。
3. 「給与」「福利厚生」「働き方」は曖昧にしない・古い情報を残さない
給与や福利厚生、働き方などの条件面については、事実に即した情報をできるだけ明瞭に示す必要があります。また、採用サイトや外部媒体などに古い情報を残さないことも重要です。
【ファクト】AI情報との「ズレ」を経験した中途:94.4%|福利厚生や年収・給与で乖離
中途がAIに示された情報との「ズレ」を経験した項目として、「福利厚生」が44.4%、「年収・給与」が41.7%と上位でした。条件面について、実態が期待通りではないと思われる可能性が推測されます。
事前情報と実態とのギャップを避けるためには、公式情報としてできるだけ実態に即した情報を掲載する必要があります。たとえば以下のような修正が可能です。
| 修正前 | 実態に即した表現 |
|---|---|
| リモートワーク可能 | 週3日は出社必須。週2日までリモートワーク可能 |
| 福利厚生充実 | 住宅手当(月◯万円、対象条件:……) |
| 残業少なめ | 2025年度の平均月間残業時間:◯時間 |
また、インターネット上に古い制度や昔の働き方に関する情報が残っていると望ましくありません。手の届く範囲の情報を四半期ごとに棚卸しする運用を組むなど、情報を常にアップデートできる体制を整えましょう。
【ファクト】「働き方」や「社風・カルチャー」を重視する中途:約4割
AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026中途がAIツールに確認・相談した内容として、「働き方(残業・リモート・離職率等)」が44.4%、「社風・カルチャー」が41.7%でした。就職後に「失敗した」と感じないよう、その会社で働く実態を事前に把握しようとする姿勢が見てとれます。
会社側としても、働き方やカルチャーに関する情報を曖昧にせず、実態に即してできるだけオープンに開示するべきでしょう。
4. 「仕事内容」は職種別に具体化する
仕事内容について過度に一般化せず、職種別に具体的な情報を公開するのがおすすめです。
【ファクト】応募の判断材料の新卒最多は「仕事内容」:50.8%
「どのような情報が採用サイト等にあれば応募の判断材料になりますか。」という質問について、新卒では「具体的な仕事内容・1日の流れ」が50.8%で最多となりました。
現場の解像度で見れば、仕事の内容は人によって多様です。職種ごとに異なるのはもちろん、年次や役職によっても細かくは異なるでしょう。
採用サイトでは最低限、職種別の仕事内容をできるだけ詳しく掲載することを推奨します。具体的に何を目的として、誰を相手に、どのようなチームで働くのか。どんな目標やKPIを持ち、どんなツールを使って、どんな一日を過ごすのか。
会社での就業経験のない新卒向けだからこそ、自社のその職種で働く毎日について可能な限り高解像度で伝えることで、信頼を勝ち取れます。
5. 「数字で見る会社」コンテンツをつくる
余力があれば、ぜひ「数字で見る◯◯」コンテンツを用意しましょう。グラフなどを使って訴求すれば、ビジュアル的にも目を引く仕上がりになります。
【ファクト】「定着率・残業時間などの実際の数字」があると情報を信頼できると感じる:36.4%
「発信内容にどのような要素があれば、その情報を信頼できると感じますか。」という質問に対し、新卒・中途ともに36.4%が「定着率・残業時間などの実際の数字」と回答しています。
定性的な情報より、客観的な事実をデータで知りたいというニーズがあることがわかります。
定番コンテンツながら、以下のような情報についてデータをまとめると良いでしょう。算出時点や計算方法などを明示することも忘れずに。
- 従業員数
- 男女比
- 年齢構成
- 平均勤続年数
- 中途入社比率
- 職種構成
- 平均残業時間
- 有給取得率
- 育休取得率
- リモート勤務率
- 定着率
- 管理職比率
AI時代の採用ブランディング支援は「コンマルク」にお任せください
求職者にとって、AIが就職・転職活動の頼れるパートナーになる時代です。求職者からの信頼を得るにはまず、AIに正しく評価してもらい、魅力的な企業として説明してもらえるようになる必要があります。
そのためには、正しい情報を掲示したり新しい情報を充実したりすることも効果的ですが、根本的な採用ブランディングを見直すことがもっとも重要と言えます。
コンテンツマーケティングの総合パートナーの「コンマルク」は、採用ブランディングやWebマーケティングの専門家集団であるGIGのマーケティングチームが、貴社の採用ブランディングから社員インタビュー制作まで支援します。コンテンツ制作の外注から伴走、内製化支援まで、ぜひお気軽にご相談ください。
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リクルート代理店で人材営業と広告クリエイティブを経験したのち ブランディングを専門とする制作会社で企業ブランディングと採用ブランディングの支援に携わる。 関わった企業や案件はのべ1000件以上、全国に展開するアミューズメント企業のリブランディングから町工場の採用ブランディングまで幅広い経験を持つ。








